チームの編成は自分なりに考えてみた。だけど、全然チームとして機能しない、アウトプットがでない。どうしよう・・・
チームの体制をつくり、いざ仕事を進めてみたが、チームとして機能しないというリーダーのお悩みに答えます。
本記事の内容
・タックマンモデルから考えるチームの状況
・注意すべき一人ひとりの「形成期」と「混乱期」
「チームをつくって、仕事を始めてみたが全く機能しない。機能しないどころか、一歩も進んでいかない。」
こういった悩みはよくあります。
自分もこの問題については、かなり悩みました。
リーダーになりたての頃、「納得できない」「あなたがやればいい」「俺たちはやらない」などなど、メンバーから言われてしまい困り果てていました。
別記事でも記載した通り、現在の自分の考え方の基本は、リーダーにできることは他者を変えることではなく、アウトプットを続けることです。
ただし、先ほどの「俺たちはやらない」、このフレーズが出る状況だけは少し考えてみることをおススメしたいと思います。
右も左もわからない状況で、いきなり厳しい言葉を浴びせられる。かなりストレスがかかると思います、自分もそうでした。
何もできずにふさぎ込んでいた当時の自分に、現在の自分なら「こうしてみれば」と思う振り返りを踏まえて説明したいと思います。
少しでも悩みの解消に向けて、ご参考にして頂ければ嬉しいです。
「納得できない/あなたがやればいい/俺たちはやらない」の違い
先ほどの自分が困り果てたフレーズで注目してもらいたいポイントがあります。
それは、主語です。
(わたしは)納得できない、(わたしは、やらない、またはできない)あなたがやればいい。いずれも本人の意見です。
一方で、「俺たちはやらない」だけは本人以外も含まれています。
代弁している人の個人的な意見なのか、メンバーの総意であるのかという点で注意が必要かと思います。
実際、後日「俺たちはやらない」についてメンバーに確認すると、「やり方が気に食わないからやらない」「やることがわからない」「そうは思わない」など実は千差万別でした。
リーダーはしっかりと事実をとらえて考えることが重要ですので、自分が勘違いしてしまったように、一つのフレーズで決めつけないことが大切です。
まずは、一人ひとりの本音を正確に、丁寧に把握することが取り組むべきことです
チームで取り組む「タックマンモデル」
チームが成長していく流れとして「タックマンモデル」が非常に有名かと思います。
タックマンモデルによると、チームの成長には4つの時期があります。
1.形成期
2.混乱期
3.規範期
4.達成期
※呼び方や時期の数が異なる見解もあるようです。
4の「達成期」に至るまでは、チームとしてのアウトプットは時期尚早と考えることもできそうです。
ですので、チームが機能しない、アウトプットが無いといった悩みは、チームの成長の段階が、おそらくは1または2あたりにいると考えられます。
形成期は、チームというよりはメンバーが集まっただけの集団という状態です。混乱期は、意見の食い違いなどにより対立や衝突が起きている状態です。
リーダーとしては状態を把握し、チームをより成長した状態へ導いていくことができれば、悩みも解決すると思います。
リーダーが配慮すべきポイント・注意すべきポイント
形成期や混乱期のチームの成長を促すためには、しっかりとチームの目的・目標を理解してもらい、納得して取り組んでもらう必要がある。
それは、その通りです。否定の余地はありません。
しかし、現場でリーダーであるあなたが実際にアクションを起こす際は、少し立ち止まって考えてみることをおススメしたいと思います。
リーダーが配慮すべきポイント
配慮すべきポイントとして、一人ひとり個性があることをしっかりと念頭に置くことです。
「チーム」というくくり方はありますが、メンバーは「個人」です。当然、理解や納得する速さや深さに違いがでます。
例えば、ベテランの方には簡単な話でも、経験の浅いメンバーにはとても難しい話である場合はよくあります。
「チームは混乱期だ」と考えても、メンバー個別でみれば規範期の動きをする人もいれば、まだまだ形成期の人もいるかもしれません。
普段からメンバーとのコミュニケーションを通して、メンバーの多様性を認めた上で丁寧に取り組んでいくことが重要です。
リーダーが注意すべきポイント
注意すべきポイントは、価値観が合わない人たちというのは、必ず一定数いるということです。
人間ですので仕方ないですね。
実際、「お前の指示はきかない、あの人の依頼なら受ける。」などと、今思えばかなり理不尽なことを言われた経験があります。
(結局、誰の指示であってもやることは変わらないので、やってもらいました・・・)
価値観が合わないと、形成期から抜け出すのが難しいため、成長が止まってしまいます。
だからといって、無理に「価値観をかえてやる」みたいな取り組みはおススメしません。個性として違いを認め、話をしっかりと聴いておくとよいと思います。
リーダーが進めるべきこと
ここで重要なことは、リーダーとして価値観の合わない方の価値観を他のメンバーに伝染させないことだと思います。
冒頭ご紹介した、自分が勘違いしてしまった部分です。
「俺たちはやらない」と代弁している方の価値観と、他のメンバーが思っていることは違うことが多いので、きちんとわけて考えなくてはいけません。
せっかく、これから成長して共に進んでくれるメンバーの可能性を、他と一括りにして見落としてしまうことだけは注意して、避けるべきだと思います。
リーダーが進めるべきことは、チームを率いていく上で、自らアウトプットをすることとメンバーの多様性を認めて一人ひとりコミュニケーションを大切にすることです。
まとめ
リーダーとして、しっかりとチームを率いて高いアウトプットを達成していきたいですよね。
しかし、チームは一朝一夕でできあがるのではなく、段階を通して成長していくものです。
1.形成期
2.混乱期
3.規範期
4.達成期
チームとしての各段階は大切ですが、チームの中にいるのはメンバーです。
メンバーは一人ひとり個性がありますので、多様性を理解することが重要です。
あまりあせらず、丁寧なコミュニケーションを通して、一人ひとりさらには集合体であるチームの成長を促していって頂ければ思います。
当ブログでは、自分と同じようにリーダーの役割やチーム運営などマネジメントでお悩みの方に経験に基づいた情報が参考になればと随時発信を続けたいと思います。お役に立てば嬉しいです、是非他の記事も読んでみてください。
ありがとうございました。
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