モチベーションアップにリーダーがすべき2つのこと

モチベーション高く始める マネジメント学
リーダー
リーダー

チームメンバーのモチベーションが下がりきっている・・・どうしたらいいだろうか?

 リーダーが抱えがちなチームのモチベーションに関する悩みに答えます。

本記事の内容
・モチベーションの分類
・メンバーのモチベーションに対してリーダーができること

 仕事に対するモチベーションはよく問題として取り上げられます。

 「モチベーション下がるわ~」や「モチベーションが上がらない」という言葉が色々な所から聞こえてきます。

 自分も係長をしている時は、必ず一年に一回この「モチベーション」という言葉と関わっていました。

 というのは、どこの組織でもあるのかもしれませんが、年一回は必ず組織の活性化というお題目で考えることが問われたからです。

 例えば活性化に向けて、お互いをもっと知るために自己紹介をしようとか、飲み会をしようとか色々考えますよね。

 一方で、リーダーとしてはチームのモチベーション維持・向上は切実な悩みです。

 自分も経験がありますが、モチベーション低下のきっかけは普段何気ない会話の中にまで潜んでいるので、メンバーの一挙手一投足まで気配りをせねばならず、実はリーダーの気力・体力を奪う大きな要因になっています。

 これまでの経験を通して、「リーダーとしてできるのはこの位かな」と思い至ったことを解説します。

 「メンバーのモチベーションを何とかしたい。」という悩みにリーダーとしてとれる行動を具体化することで、解決を図ります。

 ご参考にしていただければ嬉しいです。

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モチベーションとはなにか?どこにあるのか?

 モチベーションには分類があります。

 一般的に人それぞれモチベーションは異なるといいます。

 例えば、「こんなにもらえるの?やるやる」とお金にモチベーションを感じる人もいれば、「負けるわけにはいかない」と競争にモチベーションを感じるという人もいます。

 市川伸一教授が提唱された「学習動機の2要因モデル」を参考に、内容を「仕事への動機」と置き換えて分類してみました。

モチベーションの分類

 学習動機の2要因モデルでは、(学習)内容の重要性功利性という2軸で6つの領域に学習動機が分類されています。
 仕事のモチベーションも同じ軸と領域で分類してみました。

 6つの領域とその関係性は次のように整理できます。(図1)
・関係志向→充実志向
・自尊志向→訓練志向
・報酬志向→実用志向

 例えば、お金にモチベーションのある人は報酬志向、競争にモチベーションがある人は自尊志向といった具合に分類できます。

 自分の経験から分類すると、5割以上の人が関係志向、2~3割が自尊志向、1割程度が報酬志向かなと思います。年配で経験を重ねた方は自尊志向の方が多く、若くて昇格を目指しているような方は自尊または報酬志向が強いと思います。

 他者との関係性の中で生まれる「関係志向」は特殊かつ重要なモチベーションです。チームで取り組むとき重要視すべきモチベーションです。

仕事におけるモチベーションの分類
図1.仕事におけるモチベーション分類

モチベーションを下げる領域の追加

 反対に、モチベーションを下げる領域も追加してみました。(図2)

・関係志向⇔反関係志向
・自尊志向⇔反自尊志向
・報酬志向⇔反報酬志向

 このモチベーションを下げる領域にいる方も結構いると思います。実際、チーム全員がこのモチベーションを下げる領域に入ってしまうこともあります。

 例えば、ありがちかもしれませんが、仕事以前に人間関係が悪い場合はモチベーションが下がる領域に入ってしまいます。

 以上のようにモチベーションについては、9つの領域に分類してみました。

モチベーションが下がる領域も加えたモチベーション分類
図2.モチベーション下がる領域反映モデル

リーダーができる2つのこと

 リーダーがチームのモチベーションを維持・改善するためにできることは、次の2つです。
・自らアウトプットを続けて、メンバーに関係志向領域に入ってきてもらう
・関係志向領域のメンバーに仕事のフィードバックを続け、充実志向領域に誘う

 勘違いしてはいけないのは、どの志向領域に入るか決めるのはメンバー自身です。

 くれぐれも「メンバーの考えを変えて、〇〇志向にしてやろう」などとは考えないことをおススメします。

自らアウトプットを続けて、関係志向領域に入ってきてもらう

 メンバーは最初どんなモチベーション領域にいるかわかりません。

 ですので、リーダー自らがアウトプットを続けることで、まずは「リーダーがやっているなら、合わせるか」位の気持ちになってもらうことが、リーダーの大事な役割です

 例えば、モチベーションを下げる領域にいるメンバーでも、リーダーが仕事に取り組む姿勢をみせると、ある日「これどうする?」と自身の得意分野をきっかけに、メンバーから声をかけてくれることが何回もありました。

 一人フォロワーができると、雪崩のように関係志向領域にメンバーが入ってきてくれます。

 リーダーが行うべきは指示・命令ではなく、仕事に真摯に向き合い、結果を出すことです。

フィードバックを続けて、充実志向領域へ誘う

 関係志向領域に入ったメンバーは、チームとして必要な成果のアウトプットを始めてくれます。

 さらに、自発的な行動を引き出すために、フィードバックをしっかりとすることがもう1つの大事な役割です。

 なぜなら、良くも悪くもフィードバックをすることで、メンバー自身の存在意義を感じてもらうことができるからです。ほったらかしが一番よくないです。

 注意していただきたいのは、実施するのはフィードバックであって、承認やほめるといったことではありません。的確なフィードバックで、ほどよい緊張感を維持することが仕事を楽しい状態に昇華させてくれます。

 以上、リーダーがすべきことはたったの2つで、アウトプットフィードバックだけです。

 「モチベーションが下がっている、どうしよう・・・」と悩んでいる場合は、まずリーダー自身でしっかり結果を出して、模範となりメンバーに関係志向領域へ入ってもらう。

 関係志向領域にいるメンバーにはフィードバックを欠かさず実施する。

 この2ステップを意識して展開してみることをおススメします。

まとめ

 メンバーのモチベーションの維持・向上は非常に難しい問題です。

 モチベーションは人それぞれで、今回ご紹介しただけでも9つも領域がありました。

 モチベーションは複雑かもしれませんが、リーダーができることはたったの2つです。アウトプットとフィードバック。

 メンバーのモチベーションを無理やり変えてやろうなど無茶なことは考えずに、リーダーができることだけに注力すべきです。

 この点に注意して頂ければ、あとはメンバー自身が変わってくれると思います。

 一人で悩むと辛い問題だと思います。この記事が少しでもお役にたてればと思います。

 当ブログでは、自分と同じようにリーダーの役割やチーム運営などマネジメントでお悩みの方に経験に基づいた情報が参考になればと随時発信を続けたいと思います。お役に立てば嬉しいです、是非他の記事も読んでみてください。

 ありがとうございました。

読んで頂き有難うございました

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