メンバーとのコミュニケーションに課題を感じているリーダー
メンバーの人たちは、話は聞いてくれているけどどうも内容が正確に理解されていない。どうすればいいか?
こういった悩みに答えたいと思います。
本記事の内容
・チームメンバーへインプットを行う際の課題
・チームへのインプット 配慮すべき8つの観点
自分は、5年間係長という役割を経験する中で凡そ30人のメンバーと関わってきました。
基本1年間で、長い人は3年間ほど一緒に仕事をしました。
30人と関わると、本当に色々な人に出会います。しかし、いわゆる「つーかーの仲」と呼べる人は1人?、2人?いるかいないかぐらいでした。
それ以外の人には、多かれ少なかれインプットを行い、アウトプットを頂くというやり取りを繰り返しました。
その中でいつも頭を悩ませていたのが、お願いした内容と出てきた成果が異なることでした。
経験をベースに、メンバーに内容が正確に伝わらないという悩みを解決したいと思います。
ご参考にしていただければ嬉しいです。
内容が正確に理解されていないのは何が原因か?
原因として考えられるのは、伝え方、インプットのやり方です。
というのは、同じ伝え方をしても理解が別れるからです。
実際、以前こんな経験をしたことがあります。
「月の残業時間を平均10時間以下でやりくりする」という目標をたてました。
当時リーダーだった自分が、数か月を通してメンバーの行動を確認すると以下のように分類できました。
1.残業が8時間を超えるタイミングで相談に来る人 20%
2.残業が10時間を超えるタイミングで相談に来る人 60%
3.目標をオーバーしましたと結果を伝えに来る人 10%
4.何も言わず目標をオーバーする人 10%
1や2のメンバーは、「10時間以下でやりくり」が正確に伝わっているかなと思いますが、アウトプットされてくる内容は異なっています。3のメンバーは「10時間以下」という点は伝わっていたみたいです。4のメンバーには何も伝わっていないのかもしれません。
同じ伝え方をしてもこれだけ千差万別のアウトプットが返ってきます。
これは、「月の残業時間を平均10時間以下でやりくりする」というインプットに原因があったはずです。
インプットにおける課題
インプットに対して、メンバーが重点的に受け取るポイントは異なるようです。
引っかかっているポイントが人それぞれだからです。
先ほどの事例で考えれば、「言葉」を重視する人、「数字」を重視する人、「発信者の考え」を重視する人、今回のインプットでは重視するポイントがなかった人それぞれ異なっています。
リーダーが重点的に伝えたいポイントとメンバーが重点的に受け取るポイントに乖離があると、当然「理解されていないな」と悩むことになりますね。
チームへのインプット 配慮すべき8つの観点
だからといって、一人ひとりに丁寧にわかるまでインプットを行っていくのは決して効率が良い方法とはいえないです。
そこで、自分はインプットにいくつかの形を導入しました。
8つの知能分類
ガードナーの多重知能理論(MI理論:Multiple Intelligence Theory)って聞いたことはあるでしょうか?
人間は誰しも複数の知能を持っているという考え方で、この知能が8つに分類されています。
・音楽/リズム的知能
・対人知能
・論理/数学的知能
・博物学的知能
・視覚/空間的知能
・内省的知能
・言語/語学的知能
・身体/運動的知能
大事な点は、誰しもこの8つの中に得意と不得意があるという点です。
当然、得意な知能領域でインプットしてあげることができれば理解力は高まります。
「言葉」「数字」が得意という人もいれば、「図や絵を観る」のが得意な人、「耳から聴く」のが得意な人と色々な人がいるということです。
取り組んだこと
こういった内容を折り込んで取り組んだのは、インプット内容は一つですが、伝え方のパターンを複数準備するようにしました。
得意な知能領域に合致させることができれば、理解度が上がると考えたからです。
例えば、先ほどの残業時間の事例であれば、
1.直接説明する
2.読んでもらえるようにメールにて言葉で説明する
3.添付ファイルに残業時間の現状と目標をグラフ化して観てもらう
4.いずれの内容でも数値を用いて説明する
全ての知能領域を網羅するのは無理ですが、働きかける知能領域を増やしました。
特に、現状と目標をグラフ化して観てもらうと理解度がぐっと上がりました。「そういうことがやりたかったのか」とメンバーから言ってもらえることが増えたと思います。
配慮すべきこと
メンバーもそれぞれ個性があり、得意/不得意があります。
リーダーであるあなたが「理解が進んでいないなぁ」と思う時は、インプットを違う角度から試してみる配慮があってもいいかもしれません。
まとめ
メンバーには個性があり、インプットに対しても得意/不得意な知能領域があります。
メンバーの理解がなかなか向上しないと悩んでいる方は、インプットを言葉ではなく、イラストにしてみたり、話し合ってみたりとアプローチを変えてみることをおススメします。
ただ、自分もそうですが物事を完全に理解することは難しいですし、メンバーに完全な理解を求めることも難しいと思います。
いくつか試してみて、無理かなと思ったら実務を進めて軌道修正をかけていけばいいと思います。深く思い悩まないことが大切だと思います。
当ブログでは、自分と同じようにリーダーの役割やチーム運営などマネジメントでお悩みの方に経験に基づいた情報が参考になればと随時発信を続けたいと思います。お役に立てば嬉しいです、是非他の記事も読んでみてください。
ありがとうございました。
コメント